お客様の声 No.4:株式会社和井田製作所様

 

今回お話を伺った、株式会社和井田製作所(岐阜県高山市)
製造部 次長
西村 元伸様
[インタビュー] 2024年10月/[お取引開始] 2013年9月

会社の事業内容について教えてください

当社は、岐阜県高山市に本社を構え、金型関連の研削盤や切削工具の研削盤など、極めて精度の高い工作機械を製造しています。創業以来、私たちは「常により良いものを求め、止まることなく歩み続ける」という企業理念のもと、世の中にない独創的な機械の開発に挑んでいます。

サイダ・UMSに依頼前の課題は何でしたか?

当時は、製品の出荷台数が増え増産対応に追われていました。社内の人員と工数も限られた中で特に平面研磨機と門型5面加工機の工程で生産負荷大きくなりボトルネックとなっていました。私も現場から管理職になったばかりで情報も少なく、当社の要求精度を満たし安定供給してくれる業者がないかと探していました。当社では精密な研削盤を製造しているので、構成部品はミクロンオーダーの物が多く、どこでも加工できるといった物ではありません。研磨加工する際には、加工室や加工ワークの温度管理はもちろんですが、段取り方法や磁力の影響を受け難いワークの固定方法、また測定具の管理・使用方法などを理解して加工を進められる業者の選定が必要でした。

サイダ・UMSに依頼して良かった点は何でしょうか?

サイダさんは、精度が求められる大型の研磨製品にも熟練技術者が丁寧に対応してくれました。取組み当初は、当社の要求精度に入らないこともありましたが、なぜ要求精度に入らなかったのかを私たちと一緒に考え、諦めずに挑戦してくれました。サイダさんの現場オペレーターは、私たちの求める基準に合わせるため、加工要領書に合わせた徹底した作業を行ってくれました。精密な加工が求められるこの分野では、単に機械を動かすだけでなく、なぜそうなるかの原理を理解した上で、繰り返しの正確な測定と作業が求められます。私も現場で指導をしながら現場のオペレーターの方が真剣に取り組む姿勢やその意欲に触れることができ、「こちらも安心して任せられる」と感じました。結果、期待を大きく超える対応力と技術力で、課題を一つ一つ丁寧に解決し、今では品質の安定した製品を供給し続けてくれています。

門型5面加工機で加工する鋳物部品では、加工後にパテと仕上げ塗装まで行い当社に納品してくれています。今回の運用の中で一番気を遣った点は製品への塗装対応の件となります。弊社内品とサイダさん品とで仕上がりにおいて違いがあっては納品後の手間がはかり知れません。そういった点から依頼品の塗装の件で弊社の担当者と何回も打ち合わせを繰り返し、そして焼津-高山間を何回も行き来し、ご尽力いただいたことが今日に至っていることと思っております。

また、鋳物部品は大型でバランスが悪いため、塗装後の運搬では転倒のリスクがありました。サイダさんはそれらを見極め私たちが受け取った後にも取り回しのしやすい専用の運搬架台を新たに設計してくれて、運搬時の安定性が格段に向上しました。現場作業者からは「これで安心して運搬ができる」と、社内の負担軽減にも繋がり、私たちにとっても大きな助けとなりました。

サイダさんの魅力は、細かな所への気配りと柔軟な対応力です。運搬架台の設計など、こちらから指示を出さなくても積極的に改善策を提示してくださる姿勢には驚きました。現場でのヒアリングから、作業に潜むリスクについて深く掘り下げていただき、リスクを未然に防ぐ提案をしてもらえたことも非常に心強かったです。

サイダ・UMSを選んだ理由や決め手は何でしょうか?

私たちがサイダさんを選んだ最大の理由は、その圧倒的なチャレンジ精神と柔軟な対応力です。当社が求める高精度な要求は、多くの企業では対応が難しい領域でした。しかし、サイダさんは未知の精度にも諦めずに積極的に挑戦し結果を出してくれたことです。
また、サイダさんの強みは、単に製品加工するだけではなく、製品の梱包・運搬方法や私たちが受け取った後の取扱い易さまでを考えた、製品の「品質保持」を同じ目線で考えてくれていることが決め手となっています。

今後の期待や展望について教えてください

今後も、サイダさんとは現場作業者同士の技術交流などを通じて、さらなる技術力の向上を図っていきたいと考えています。サイダさんの現場作業者の皆さんと、うちの現場の若手社員が意見交換や、さらなる品質向上のための新しい取り組みを続けていくことが、両社にとっての成長の鍵となると確信しています。また、これからも当社のニーズに対して柔軟に対応いただき、双方の発展につながるパートナーシップを築いていければと願っています。