Fischer Indole Synthesis フィッシャー インドール合成
Chem. Rec.2019, 19, 77-84.
RSC Adv., 2015, 5, 10204-10210.

Outline

Publication-2 Update
Chem. Rec.19(1), 77-84. https://doi.org/10.1002/tcr.201800048
Rapid Optimization of Reaction Conditions Based on Comprehensive Reaction Analysis Using a Continuous Flow Microwave Reactor
Péter Vámosi  Keiya Matsuo  Tsuguya Masuda  Dr. Kohei Sato  Dr. Tetsuo Narumi Dr. Kazuhiro Takeda  Dr. Nobuyuki Mase

Publication-1
(Paper) RSC Adv., 2015, 5, 10204-10210, DOI: 10.1039/C4RA12428F 
“Development of a highly efficient single-mode microwave applicator with a resonant cavity and its application to continuous flow syntheses”
Saori Yokozawaa, Noriyuki Ohnedaa, Ken Muramatsua, Tadashi Okamotoa, Hiromichi Odajimaa, Takashi Ikawab, Jun-ichi Sugiyamac, Masashi Fujitad, Taira Sawairid, Hiromichi Egamid, Yoshitaka Hamashimad, Masahiro Egid and Shuji Akai

Equipment information Reactor size: 200 mm, Maximum power: 200 W (SAIDA FDS INC.)

概要

フィッシャーインドール合成とは
  インドールは様々な生物活性物質に見られる骨格であるため、種々の合成法が開発されているが、その代表的な合成手法であるFischerインドール合成は古くから利用されてきた非常に有用な反応である。 Fischerインドール合成は、アルデヒドもしくはケトンとアリールヒドラジンとの縮合反応によりアリールヒドラゾンを生成し、酸触媒存在下で加熱することで、シグマトロピー転位を経由して置換インドールを得る方法論である。

論文概要2 (Chem. Rec.19(1), 77-84.)

  Fischer-インドール合成のフロー合成において、最適条件探索法“9+4+1 method”により、わずか140分で条件最適化を導き、収率99%を達成した。“9+4+1 method”は、フロー型マイクロ波装置を用い温度(℃)と流量(mL/min)の上限と下限を3分割した3条件ずつを試験し(計9条件)収率を測定。得られた9条件で最も高収率の条件近傍をさらに4条件を試験し、13試験データから最適条件となる近似曲面を生成し、14回目の試験で最適化条件を得る手法である。

実験方法2
 ① 酢酸中のシクロヘキサノンの1 M溶液とアセトニトリル中のフェニルヒドラジンは同じ流速で別々に送液し、
   反応管の下流に設置されたミキサーによって攪拌した。
 ② 反応管は反応溶液で完全に満たした。
 ③ 2 mLのサンプルは、温度が一定になった後に(2℃/min範囲内)収集した。
 ④ サンプル溶液は規定の濃度に希釈され、ガスクロマトグラフィーによって定量した。
 ⑤ フロー型マイクロ波装置システム上のマイクロ波照射出力と流量の上限と下限は、均等に3分割した。
   9つ全てのポイントは最適化のために用いた。
 ⑥ 9サンプル分析後、ベストな収率のポイントは4つに分け、さらに4つの試験をおこなった。
 ⑦ 3次元近似曲面は、試験データの13ポイントから生成し、14回目の試験は予測した最適条件でおこなった。

実験結果提供:静岡大学 間瀬暢之先生、武田和宏先生、佐藤浩平先生
装置情報:200 mmキャビティ、200 W

論文概要1 (RSC Adv., 2015, 5, 10204-10210.)

  シクロヘキサノン含むA液と7.5 mL/min,フェニルヒドラジン含むB液 7.5 mL/minの合計15 mL/minで送液しながら、フロー型マイクロ波装置とスパイラル反応管(マイクロ波照射部5.2 mL, 200 mm)を用い、 Fischer-インドール合成をおこなった。反応条件は、反応時間は20.8秒、圧力2.5 MPa下、マイクロ波照射出力190 W、温度240℃のとき、目的物は収率75%で115 g/h(2.76 kg/day)得られた。

実験方法1
 ① シクロヘキサノンが2.0Mとなるように酢酸と混合し、A液とした。
 ② フェニルヒドラジンが2.2Mとなるようにアセトニトリルに溶解させ、B液とした。
 ③ A液とB液をそれぞれポンプにつなぎ、それぞれ7.5 mL/min(トータル15 mL/min)の流速で、200W機に試液を送液した。
 ④ マイクロ波を照射し、約5分後温度が一定となったことを確認し(240 °C)、反応液を1時間採取した。
 ⑤ 採取した反応液を冷蔵庫で3時間静置したのち、析出した生成物(テトラヒドロカルバゾール)をろ取した(52.6 g)。
 ⑥ ろ液を濃縮したのち、酢酸エチルに溶かし、brineで洗浄したのち、有機層をMgSO4にて乾燥させた。
 ⑦ 乾燥剤をろ過により除去したのち、ろ液を濃縮し、アセトニトリルにより再結晶を行うことで、生成物をさらに47.1 g得た。
 ⑧ ろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィにて精製し(n-hexane/EtOAc = 10/1)、15.3 gの生成物を回収した。

実験結果提供:静岡県立大学 江上寛通先生、赤井周司先生、濱島義隆先生
装置情報:200 mmキャビティ、200 W

 

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