【New!!】C–C bond formation of diarylacetylenes and aromatic hydrocarbons on carbon beads カーボンビーズによるジアリールアセチレンと芳香族炭化水素の C–C 結合形成(Open Access)
Commun. Chem., 6, 78 (2023)

Outline

Communications Chemistry, 6, 78 (2023)
https://doi.org/10.1038/s42004-023-00880-y

“Microwave-assisted C–C bond formation of diarylacetylenes and aromatic hydrocarbons on carbon beads under continuous-flow conditions”

Tsuyoshi Yamada1, Wataru Teranishi1, Naoya Sakurada1, Seiya Ootori1, Yuka Abe1, Tomohiro Matsuo1, Yasuharu Morii2, Masatoshi Yoshimura3, Takeo Yoshimura4, Takashi Ikawa1 & Hironao Sajiki1

1 Laboratory of Organic Chemistry, Gifu Pharmaceutical University
2 Product Division, Tokyo Rikakikai Co., Ltd. (Brand: EYELA)
3 R&D Center, N.E. Chemcat Corporation
4 SAIDA FDS Inc.

Apparatus information Reactor size: 100 mm, Maximum power: 50 W (SAIDA FDS INC.)

概要

多環芳香族化合物の合成は、一般的に化学量論量(基質に対して過剰量の)以上の酸化剤や均一系金属触媒が必要である。しかし、生成物中に混入する無機残留物による有機材料の機能性低下が危惧される。我々は、マイクロ波補助を利用した、球状活性炭担持白金(Pt/CB)触媒的なジアリールアセチレンや芳香族炭化水素の連続フロー式炭素–炭素結合形成反応を開発した。酸化剤や塩基を使用することなく、脱水素型C(sp2)–C(sp2) および C(sp2)–C(sp3)結合形成反応が進行して、様々な縮合芳香族化合物を最大87%収率で連続的に合成することができる。カーボンビーズ(CB:球状活性炭)が90%以上の吸収効率で選択的にマイクロ波を吸収する性質を利用し、触媒カートリッジ内部のPt/CB上に300℃以上の局所高温反応場が形成されている。メカニズム解明実験から、一定量の水素ガス連続供給が白金触媒を活性化するために必要であることが明らかとなった。

以上、本法は導入エネルギー量を最小化するとともに廃棄物を発生しない理想的な方法論反応である。

実験結果提供:岐阜薬科大学 山田強先生, 井川貴詞先生, 佐治木弘尚先生
装置情報:100 mmキャビティ、50W、固定化触媒

 反応例一覧に戻る