産業技術総合研究所との共同研究成果がプレスリリースされました。 「フロー型マイクロ波合成装置で有機材料の高効率合成が可能に」

国立研究開発法人 産業技術総合研究所との共同研究成果がプレスリリースされました。
「フロー型マイクロ波合成装置で有機材料の高効率合成が可能に」
-溶媒選択の幅を広げ、迅速な開発と柔軟な生産に貢献-
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2018/pr20180412/pr20180412.html

【概要】
電子光技術研究部門【研究部門長 森 雅彦】分子集積デバイスグループ 則包 恭央 研究グループ長、小山 恵美子 主任研究員、ナノ材料研究部門【研究部門長 佐々木 毅】ナノ粒子構造設計グループ 杉山 順一 主任研究員は、株式会社 サイダ・FDS【代表取締役 斎田 久人】(以下「サイダ」という)ジョシュア バーハム 国際研究協力ジャパントラスト招へい研究者、サイダ・FDSと共同で、以前から両者で共同開発してきたフロー型のマイクロ波加熱装置を改良し、トルエンやキシレンなどの低極性溶媒でも加熱高温化を可能とした連続合成装置を開発した。

今回開発したフロー型のマイクロ波合成装置は、温度で変化する照射対象の反応溶液の誘電特性や温度などの状態に対応して、マイクロ波のエネルギーを適切に制御でき、効率的な連続合成が行える。その実例として、有機半導体材料として知られるフラーレン誘導体の連続合成に取り組み、従来のフラーレン誘導体合成では用いることができなかった非ハロゲン系溶媒を用いて、1時間の運転で0.74 gの連続生産ができた。これは既報におけるマイクロ波加熱バッチ反応(0.04 g/h)の18倍、ヒーター加熱フロー反応(0.07 g/h)の10倍の生産性向上であり、低コスト化への貢献が期待される。

本研究は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、静岡県先端企業育成プロジェクト推進事業からご支援頂き、成果につなげることができました。御礼申し上げます。

詳細はプレスリリースをご覧ください。
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2018/pr20180412/pr20180412.html