2025年8月22日、弊社で「みらジョブ職場体験」を開催しました。今回参加してくれたのは、中学1年生の2名。
普段は高校生や大学生インターンの受け入れが多い私たちにとって、中学生の受け入れは初めての試みです。
未来の可能性を秘めた彼女らが、ものづくりに触れ、仕事を体験する姿は新鮮で、
私たち自身にとっても学びの多い一日となりました。本ブログでは、その様子を詳しく振り返ります。
みらジョブとは?
「みらジョブ」は一般社団法人トリナスが運営する、中高生向けの職業体験プログラム。
こちらからチェック!!
一般社団法人トリナスの情報は舞台は静岡県焼津市を中心とした地域で、目的は大きく3つあります。
地元企業を知り、未来のキャリア選択肢を広げる。
地域とつながり、地元で働く・暮らすきっかけをつくる。
マナーや準備、現場のリアルを体験し、進学・就職後のミスマッチを減らす。
「働くってどういうこと?」そんな問いにリアルな答えを届けてくれる大切なプログラムです。
プログラムを練り上げるまで
今回の受け入れが決まったとき、私たちの課題は「どうすれば中学生に仕事やものづくりの楽しさを伝えられるか」でした。
安全に配慮しつつ、短時間でも達成感を味わってもらえる体験を考えるのは簡単ではありません。
加工・組立・測定・事務…と候補は浮かんでも、現実的にできることは限られます。
そんなとき製造部の部長や課長も加わり、知恵を出し合いました。
そしてたどり着いた答えは、若手社員が主役になるプログラム構成。
年齢の近い先輩が案内役になることで、中学生もぐっと親近感を持てるはず。
事前の打ち合わせで説明の工夫を重ね、準備万端で当日を迎えました。
事前打合せの様子

体験スタート!
組立工場の見学
担当は入社2年目の営業事務スタッフ。
普段は工場勤務ではない彼女ですが、この日のために現場へ足を運び、
工場の仕組みや組み立てている製品について事前に学び直しました。
当日は「この製品はどのくらいの大きさだと思う?」とクイズを交えながら案内。
日用品の写真と照らし合わせて機械のスケール感を伝える工夫もしました。
組立途中の製品内部を実際に見ることができ、中学生たちは「想像よりずっと複雑!」と驚いていました。

マシニング機械でプログラム体験
次に挑戦したのは、1年目社員の指導によるマシニングセンタのプログラム体験。
通常は金属を削る工具を装着しますが、この日は安全のためペンを取り付け、
プログラム通りに「☆」を描く内容にしました。
操作パネルで座標やプログラムコードを入力し、自分の操作で機械が動き始めると
「本当に動いた!」と興奮気味。描き出された星形はシンプルですが、
自分の手で生み出した結果に「できた!」と達成感を味わっていました。

実はここで問題が・・・。マシニングに「エラー」が表示され動かなくなってしまったのです。
担当した社員は突然のエラーに戸惑い、進行していた私に「この先できません」と一言。
突然のトラブルに一瞬固まりました。まだ一人残っている状態でした。
困っていると、その場にたまたま通りかかったのは機械グループの課長。
エラー表示を伝えると徐にモニターをチェックし、何かを入力しました。
すると機械は動き出し、エラー表示は止まりました。
原因は工具を定位置に戻る際に止めてしまったことでした。
課長のナイスタイミングの通りかかりによりトラブル回避となりましたが、
当日までにリハーサルを行い、考えられるトラブルを洗い出す必要があったと
非常に大きな反省点となりました。
測定体験
品質保証部の恒温室では、ノギス、ホールテストなど、
普段触れることのない測定器具で測定に挑戦しました。
最初は「どうやって持てばいいの?」と戸惑いながらも、
担当社員が丁寧にレクチャーすると徐々に慣れていきました。
実際に測定してみると、少しの角度の違いで数値が変わることに気づき、
「こんなに細かいのか!」と驚きの声。ものづくりの世界がいかに精密かを肌で感じていました。

汎用旋盤でマグネット作成
最後は、弊社の汎用旋盤「VERSEC」を使った加工体験です。担当はこちらも1年目の社員です。
まずは旋盤の仕組みや操作の基本を説明。中学生たちは「本当に自分で削れるの?」と半信半疑でしたが、
いざ挑戦すると真剣な表情でハンドルを握り、慎重に刃を進めていきました。


回転する金属の表面が少しずつ削れ、色を変えていく様子に「すごい!」と感嘆。
削り終えたマグネットは表面が滑らかで、達成感のこもった笑顔を見せてくれました。
最後に刻印治具を使い、ハンマーで「VERSEC」の文字を打ち込む作業にも挑戦。

実はこの刻印作業、見た目は簡単そうに見えますが、重いハンマーを1回で打ち込む為、
見ている以上に難しい作業です。ハンマーを持った瞬間に「重い!!」と驚く表情も見えました。
緊張の一瞬でしたが、力強く一発で成功させ、誇らしげに完成品を手にしていました。

参加者と保護者の声
体験を終えた中学生たちからは「全部楽しかった!!」「もっと色々挑戦したい」との声。
保護者の方からも「この年齢でこんな経験ができるのはありがたい。将来を考えるきっかけになる」
と嬉しい感想をいただきました。普段の学校生活では味わえない体験が、
将来の学びや進路を考える大きなヒントになったようです。
学びとこれから
初の中学生受け入れは、多くの気づきがありました。
安全や準備の面で改善すべき点も見つかりましたが、それ以上に得たものは大きかったです。
中学生のきらきらした目を通じて、私たち自身も「ものづくりの原点」を再発見できました。
「ものづくりの楽しさは、やってみて初めて伝わる。」
この実感を胸に、今後も地域の若い世代に「働く楽しさ」を届け、
私たち自身もより魅力的な企業へと成長していきたいと思います。
最後に
今回の「みらジョブ職場体験」は、参加した中学生にとっても、私たちにとっても、
未来へとつながる大切な一日でした。
ワクワクしながら挑戦する姿、仲間と協力して進める楽しさ、そしてものづくりの奥深さ。
それらが重なり合い、「働くっていいな」と感じられる瞬間がたくさんありました。
これからも「ものづくりの楽しさ」と「サイダの魅力」を伝え続け、
地域と共に歩んでいきたいと思います。
働く楽しさを、実際に感じてみませんか?
「働くってどんな感じなんだろう?」
そう思ったら、まずは見に来てみるのがおすすめです!!
実際に工場の中を歩いて、機械に触れて、社員と話してみると、
きっと“働く楽しさ”や“ものづくりの面白さ”がぐっと身近に感じられます。
私たちは、学生のみなさん向けに工場見学やインターンシップを行っています。
少しでも気になった方は、ぜひお気軽にご相談ください!
あなたの「ちょっとやってみたい」が、未来への第一歩になるかもしれません。
過去の見学の様子と働く先輩の姿はこちら!!


書いた人:望月 洋帆
総務部所属。仕事と育児に奮闘中の2児の母。
外部研修・会社訪問を行い日々勉強中。他社からの学び・自社の魅力を楽しくお届けします!!